川越画廊 ブログ

2012年5月23日



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昨日は世田谷美術館で「駒井哲郎展」を見た。
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/
あいにくの雨でしたが、小学生の団体で賑わっていました。
資生堂名誉会長の福原義春氏が個人で収集した500点に及ぶ作品を、前後期に渡って展示する展覧会です。町田市立版画美術館に始まって、各地を一年間巡回した後の最後の展示会場ということです。
この一年間でもコレクションはさらに進化(深化)をつづけているようで、おそらく最大の駒井哲郎コレクションということかと思います。
1室と2室の間に雑誌に掲載された駒井の言葉が展示されています。クレーの版画を例に、複数摺られる版画は1点1点違った摺りで良いものか、すべて同じように摺られなければならないのか、自分でもわからないが収集家はどう思っているのだろうか・・。
というような内容だったと思う。

同展カタログに学芸員の清水真砂氏が、プレートマークのインクの拭き残しが絵に微妙な雰囲気を出しているのでプレートマークを含めて作品の寸法とした、と書かれています。

つまり駒井の真意は、摺りは1点1点違って良いものだ、違ってしかるべきだということかと思います。

恩地孝四郎、長谷川潔、クレー、ルドンなどから影響を受け、またそれらを手掛かりに目に見えない思いや精神を物質化しようとした駒井哲郎は、マチエールの重要性を語っています。
パソコンの画面で再現できるような色や形でなく、ザラザラつるつるした質感こそが物質の証ということなのでしょうか。
後半には実際の銅板も展示されていて、銅版画への理解を深めることができます。

福原義春氏の収集によって、時代を超えて駒井芸術をより多くの人が発見する機会が得られたことは素晴らしいことです。







Relation: 継がれるもの ─ 語りえぬもの
2012年5月14日(月)-6月23日(土)
武蔵野美術大学 美術館・図書館
http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/1422
赤塚祐二、長沢秀之、袴田京太郎・・ほか展示中






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荒川の堤防からさいたま市方面を望む




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碌山美術館で種を買ったカモミール
by kg142 | 2012-05-23 17:56 | アート