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2012年9月19日 靉嘔展


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靉嘔 宇宙  油彩・板 1958年 122×183cm

靉嘔は読売アンデパンダン展に、第6回(1954年)から第10回(1958年)まで出品したとされている。
(ただし2010年つくば美術館個展のカタログには、第5回にも出品したという作者の言葉が紹介されている)

第6回(1954年)  悲劇よりもより悲痛なるものの静寂 水彩・画布・紙 442×442cm   
第7回(1955年)  若い仲間たち  油彩・板 181×181cm  千葉市美術館蔵
第8回(1956年)  田園  油彩・板 183×370cm        東京都現代美術館蔵
第9回(1957年)  ベルが鳴る 油彩・板 182×274cm     宮崎県立美術館蔵 
第10回(1958年) 宇宙   油彩・板   122×183cm

「宇宙」のみが抽象作品であるのは、当時抽象とは何かということが問題になっていたことによるという。(靉嘔 ふたたび虹のかなたに カタログp24参照) 
ダミアンハーストのスポットペインティングを連想させるこの作品を、ハーストよりも40年前に制作していたことになる。
 
この年1958年渡米し、翌年1959年にニューヨークで制作されたのが「祭りⅠ」です。
2010年つくば美術館展カタログ#19「祭」、2012年靉嘔 ふたたび虹のかなたに カタログ#34、#35など同年に制作された一連の作品が確認できます。
当時のニューヨークはアクションペインティング全盛の時代で、靉嘔独自のアクションペインティングの解釈による作品ということもできます。

少し戻って 「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」カタログ23Pに この「宇宙」が参考図版として掲載されていて、その上に「靉嘔渡米後援会」資料という興味深い図版があるので、転載させていただきます。


靉嘔渡米後援会
 
 -文章省略-

1957年11月
発起人
画家瑛九、美術評論家江川和彦、衆議院議員橋本登美三郎、画家福沢一郎、美術評論家福島繁太郎、画家林武、東京都立美術館館長早川治平、国立近代美術館副館長今泉篤男、美術評論家久保貞次郎、画家北川民次、美容師真野博、美術評論家中原祐介、名古屋大学教授小此木真三郎、小川正隆、衆議院議員大久保留次郎、美術出版社社長大下正男、美術評論家瀬木慎一、立教大学教授武谷三男、美術評論家滝口修造、美術評論家東野芳明、女優轟夕起子、女優山田五十鈴

美術界オンパレードで、大きな期待を受けての渡米だったことが分かります。





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展示風景  (左)宇宙  (右)祭Ⅰ











 
by kg142 | 2012-09-19 17:42 | アート