川越画廊 ブログ

2012年12月25日





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オノサトトシノブ  油彩(F-4の原画) 1982年 20×20cm


オノサトの版画は油彩なり水彩なりの原画があって、それからリトやシルクを制作しているので、エスタンプであるというような言われ方もされましたが、現在はオリジナル版画の定義も広がってそういう言われ方もされなくなったようです。
原画と版画が同じサイズの場合が多いのですが、上の油彩から作られたシルクスクリーン(F-4)は15×15cmで、原画よりも小さくなっています。
頭についている F は福井のFで、福井県で出版されたことを表しています。カタログレゾネで見るとF-10まであります。 「瑛九の会」の事務局やオノサトをエディションしたHさんが、今年亡くなられました。
Hさんは愛妻家で、ご夫妻で各地の展覧会など見て回られるのが楽しみだったようです。奥さまが亡くなられると途端に美術への興味が薄れて、福井から関東にお住まいのお嬢さんのところへ移られたのでした。コレクションはその時にお引き受けしたのですが、遺言だったとのことでこの作品も今回当画廊へ来ることになったわけです。秋のお彼岸の中日に亡くなられたとのことなので、奥さまが迎えに来られたのでしょう。

ところで、オノサトは何を描いているのかということについてですが。
色面のマチエールが均一、曲線はコンパスで描いている などからそういう疑問を持たれる方が多いようです。オプアートとも違うようです。
ダビンチコードという映画がありましたが、どんな画家も独自のコードで美なり思想なりを描いているとすれば、オノサトはさしずめデジタルコードで思想を描きこんでいると言えないでしょうか。
by kg142 | 2012-12-25 16:08 | アート