川越画廊 ブログ

3月18日



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靉嘔  Tell me now   キャンバスにシルク 1966 73×50cm
会話が始まり人々は通じ合う。拒絶しあう。沈黙が訪れる。

1966年ベニスビエンナーレ出展を終えて8年ぶりに帰国し、岡部徳三氏に初めて摺りを依頼した作品の一点。キャンバスに摺られた特別バージョン。
リトインクのシミなどから取った形に虹をかけて、それぞれを人物に見立てている。
本来の紙に摺られた作品には、Tell me now! Why? と文字がコラージュされている。

靉嘔が1958年ニューヨークに渡ったとき既にジャクソンポロックは亡くなっていたが、まだ美術界ではアクションペインティング花盛りだった。それで59年に「祭Ⅰ」を描くが、ほどなくNYはポップアートの時代となる。
[Tell me now] はどこかポップな感じのする作品だ。

余談ですが、靉嘔の渡米~「Tell me now 」 の時期 1958-66 は ジョンコルトレーンの活動期だ。

このジャズ界の巨人と言われる人は、少し前のチャーリーパーカーのビバップ(bebop)を発展させてモダンジャズを確立したと言われているが、このビパップとポップアートのポップに何か通じるものがあるのではないかというのが、私のこじつけである。

その後1969年のウッドストックフェスティバルで、ミュージシャンがポップアーティストのTシャツを着て演奏していたということで、これ以降ミュージシャンもアーティストと呼ぶようになったそうだ。
by kg142 | 2015-03-18 19:45 | アート