川越画廊 ブログ

11月2日



c0122967_16341433.jpg

行列 石版画 29×39cm

 
1955年6月7日~26日、ブリジストン美術館で「ヘンリーミラー水彩画展」が開かれた。
瑛九とともにこの展覧会を見た久保貞次郎(敬称略)は、展示作品の中の水彩画を購入、これが最初のHミラー作品のコレクションとなった。
このとき瑛九が「ヘンリーミラーは自由だ」と言ったといわれている。

そのとき購入したのが、行列(1955)、道化師B(1954)、子供っぽい夢(1954)の3点で、ここに掲げた作品は1973年になって版画におこしたものである。




c0122967_16352370.jpg

道化師B 石版画 47×41cm


モノクロあるいは線描作品であれば、作者が版に直接描けば、それを版下として石版画を摺ることができる。
しかし カラーの作品は、色ごとの版下を造らなければならないので、そう単純には行かない。

水彩画から色版に分ける作業を久保の近くにいたアーティストが手伝っている。




c0122967_16361676.jpg

子供っぽい夢 石版画  33.5×24.5cm


現代美術という範疇から見れば、写真製版だろうがどのような制作方法でも、作者が認めてサインしていればオリジナルとして通用している。
当時はあくまで手作業にこだわったということかもしれない。



c0122967_17523486.jpg



ヘンリーミラーの版画の出版は、久保貞次郎先生の大きな仕事の一つであったと思います。

10月31日で久保先生没後20年となり、今展は節目の年の開催となります。
これを機会に、画家ヘンリーミラーの認知と評価の進むことを期待したいと思います。









川越画廊のホームページ
by kg142 | 2016-11-02 18:04 | アート