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川越画廊 ブログ

2012年10月18日


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靉嘔「悲劇よりもより悲痛なるものの静寂」 の修復が終わって展示しました。


ジョージ・マチューナスは「フルクサス国際現代音楽祭」をヨーロッパで成功させて、1964年ニューヨークに戻ると、靉嘔のロフトの一軒となりにフルクサスショップを開きます。靉嘔がショップの開設を手伝っています。フルクサスのアートジャンルの活動の再開です。
フルクサスのマニフェストには、商業主義、アーチストの特権意識、旧来のアートの形式、イリュージョン絵画、貴族趣味・・などに反対するというのがあります。ギャラリーをショップと呼び、ショップでは無署名で大きなエディションのマルチプルというものを安価で販売します。
フルクサスでの靉嘔最初の記念碑的な作品が、「フィンガーボックス」というマルチプルです。フルクサスでは展覧会をコンサートあるいはショーと言い、そこで発表したのが「レインボーエンヴァイラメント」で、この二つがフルクサスにおける靉嘔の最も知られた作品です。
1966年のベニスビエンナーレでも「レインボーエンヴァイラメント」を発表して大きな話題となりました。
1960年代後半から制作する虹の版画では、箱に入ったセット作品を多く作っています。これらは版画における「レインボーエンヴァイラメント」とでもいうべきものです。最初「レインボーエンヴァイラメント」は複数のタブローを組み合わせて部屋(あるいは平面)を作るという発想から生まれたもので、タブローのセットと言えるものだったからです。
「レインボー北斎」は54枚のシルクスクリーンが箱に入ったもので、1970年の第7回東京国際版画ビエンナーレ展で国立近代美術鑑賞を受賞しています。

つづく





20(土)、21(日) は川越祭りです。今年は29台の山車が出るとのことです。
20(土)は営業します(~6:00まで)が、21(日)は常設展示中の為、通常通り休廊いたします。








by kg142 | 2012-10-18 19:07 | アート